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第2 反対株主の株式買取請求手続と株式の評価

3 株式の価格の算定
(3) 配当還元方式
(イ) 配当還元方式は、将来期待される配当金額に基づいて株価を算定する方式です。株式の価値を擬制資本と見る点において、基本的に収益還元法と同じ発想に立つといえますが、収益還元方式が会社全体の利益を自己の所得と見る支配株主としての視点に立つのに対し、配当還元方式は、会社の利益ではなく、自己の受取る配当金だけを自己の所得と見る少数株主としての視点に立つ算定方式です。したがって、配当還元方式は、一般に売買当事者が配当のみを期待する一般投資家である場合に、最も理論的な方法であるとされています。配当還元方式は、実際の配当金額に基づいて株価を算定する実際配当還元法と配当が一定割合で増加する仮定に基づいて株価を算定するゴードンモデル法とに分類されます。
企業の実際に行われる配当予想金額に基づいて評価する実際配当還元法と利益の内部留保額が翌期以降の利益を生み配当金が毎期一定の割合で増加していくという仮定に基づいて評価するゴードンモデル法とに分類されます。
(ロ) 実際配当還元法は、企業の実際に行われる配当予想金額に基づいて株価を算定する方式です。この方式は、配当を継続して行っている会社以外には適用するのが困難であり、そもそも経営方針として配当を実施しない会社には採用できません。
(ハ) ゴードンモデル法は、利益の内部留保額が翌期以降の利益を生み配当金が毎期一定の割合で増加していくという仮定に基づいて株価を算定する方式で、企業が永久に同じ割合で成長するとの前提で成り立っている算定方法です。